最終更新日時 2024-04-26 22:28:34

アサヒビール、明治ミルク館の工場見学会に参加して ④ (長谷川欣則) 

 ★機械と人の適切な距離感を見た  長谷川欣則 (H16建築卒 長谷川欣則建築設計事務所)

長谷川欣則氏

  今回の社会見学会は茨城県守谷市に工場を持つ、アサヒビール(株)と(株)明治を訪問させていただきました。 両方の工場を見学させていただいた上で感じたことを以下に記します。
 工場内では関東地方の消費の数日分の商品が作り出されているほどのダイナミックな状況が広がっていました。 家具や住宅の設計をしている私としては、一家族を対象にすることが多いのでその状況には圧倒されるばかりでした。 工場内に配置されている機械は「原料→仕込み→パッケージング→出荷」の間に生じる作業一つ一つに割り当てられ それぞれが独特のリズムを刻みながら動き続け、「原料を商品に成長させている」という印象を持ちました。 機械自体は効率化というルールにより作られた無機質なものですが その機械が動いて商品が流れている工場内部の印象は、まるで生き物の体の中にいる様な躍動感に満たされていました。 これは商品の出荷量がとてつもなく多い工場だからこそ、この生き生きとした感じを受けたのだろうと思いました。
 また、両工場ともコンピューターで徹底的に品質管理されていると同時に、商品として最も大切な「おいしい」は 厳選された検査員の味覚によって保たれているということが、効率化された経済の中での 機械と人の適切な距離感なのだなと感じ、印象的でした。

 また、視点が少し変わるのですが アサヒであれば「スーパードライ」、明治であれば「おいしい牛乳」が有名な商品ですが これらは短期間で変わるコンビニの商品棚に長い間置かれながらも、今もつい手に取ってしまうほどの 良いパッケージデザインをしていると思います。これは、商品に込められた「強い意志」が 洗練されたパッケージを通して伝わって来ているからだと思っています。 今回の工場見学で商品の製造を通して企業を多角的に学べたことで、この「強い意志」を企業全体にも感じました。 この意志があるからこそ、長い間消費者に愛され続ける企業であるのだと思うことができたのはとても貴重な体験でした。

アサヒ  ビデオ室で説明を聞く

アサヒ  出来立てのビールを試飲

案内嬢と長谷川氏

明治  ミルク館で記念写真

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