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最終更新日時: 2012/01/13 07:40 筆者: jimukyoku 2012/01/11 07:00
★2011年はずばり政治の年 ジャーナリスト・キャスター、明治大学国際日本学部長 蟹瀬誠一氏
(2011年5月26日 総会例会 講師 「大震災後の世界経済と日本の行方~問われる日本の真価」)
2012年はズバリ政治の年です。1月に台湾の総統選挙、3月にロシア大統領選挙、5月にフランス大統領選挙、11月にアメリカ大統領選挙、12月に韓国の大統領選挙と選挙ラッシュ。そのうえ中国では共産党中央大会で胡錦鑄体制に代わる新しい総書記・国家主席が選ばれる。まさに世界のリーダーの顔ぶれが変わる可能性があるからです。それは予期せぬ危機の可能性も孕んでいます。ヨーロッパでは金融危機に見舞われている国々のリーダーが今年すでに交代しました。しかし経済の先行きは綱渡りのままです。日本にとっても対岸の火事では済まされません。炎上していくEU諸国は明日の日本の姿が重なってみえるからです。
震災や金融危機といった非常時には、選挙がなくても国政にガバナンスを効かせる必要があります。ギリシャではECB副総裁として経験を積んだパパデモス氏が新首相になり、イタリアでも欧州委員を長く務め政治力のあるモンティ氏が首相になりました。しかし我が日本では鰌(どじょう)のようにのらりくらりしている野田総理に代わってリーダーシップを発揮できる次の総理の顔が見あたりません。それは国民の政治意識の低さの裏返しでもあります。
では政治意識を高めるにはどうしたらいいでしょうか。まずは選挙での投票率を高めることでしょう。しかし「みなさん、投票に行きましょう」という掛け声だけでは結果は出ません。忙しいから、興味がないからと言って選挙に行かない人が多いからです。となると方法は2通りしかありません。罰かご褒美です。罰を選択した代表的国家はオーストラリアです。投票所に行かない有権者には50オーストラリア・ドル(およそ4千円)の罰金が科せられます。お陰で選挙の投票率は96~97%。ベルギーも同じような罰金制度を採用しています。100%に近い投票率は、政治家にとって厳しい制度です。なぜなら国民が自分の投じた1票に関心を持ち、有権者(18歳以上)が政治家を見る眼が厳しくなるからです。特定の組織票の影響力も小さくなります。そもそも有権者のわずか3割程度しか支持していない人物が有権者を代表して国会で偉そうに発言していることが理不尽なのです。これとは逆に、選挙に行くとご褒美がもらえるという制度を米経済誌が提案したことがあります。じつは米国大統領選挙でも投票率はわずか5割程度です。それならばいっそのこと大統領選挙に宝くじを付けたらどうかというのがその提案でした。投票に行くと宝くじの当選権が得られる。新大統領が決まると同時にニュース番組で当選者を発表する。資本主義のお国柄だから、1等賞金は500億円ぐらいにする。さてあなたならならどちらを選ぶでしょうか。ちなみに私は罰の方を選びます。宝くじで大盤振る舞いするほど日本の財政は豊かではありませんし、効果もてき面だと思うからです。オーストラリアよりも高額な1万円でどうでしょう。(終)






