最終更新日時 2024-04-26 22:28:34

5月27日開催の総会・例会の講師に蟹瀬誠一氏をお迎えします (伊藤尊示)

総会例会担当幹事 伊藤尊示 (S48年農学部卒)

23年度の総会・例会は5月27日(金)紫紺館で開催いたします。現在鋭意準備を進めているところですが現況について報告いたします。なお正式なご案内は4月下旬に発信させていただく予定です。

当日の講師として明治大学国際日本学部長 蟹瀬誠一教授 (国際ジャナーリスト)にお願いし引き受けて頂いております。

2月26日(土)東京ビッグサイトで開催された蟹瀬教授の講演会を聞きに行きました。会場は1200人の聴衆で満員でした。(講演内容概要は後述) また2月28日(月)紫紺館で蟹瀬教授に上西会長、舟橋副会長と一緒にお会いし具体的な打ち合わせを行いました。講演テーマにつきましては世界情勢の目まぐるしい変遷を勘案しタイムリーな内容でお願いすることとしています。また私と一緒に担当幹事にあたる相臺志浩氏は明治大学混成合唱団のゲスト出演を交渉しています。

5月27日は皆さんそろって紫紺館でお会いしましょう。

2/26(土)東京ビックサイトで開催されました蟹瀬教授の講演概要ですが、タイトルは[グローバル経済と日本の行方]と題してのご講演でした。全部は網羅はしておりませんが蟹瀬教授のお話されたものについてその概要について報告いたします。

左より舟橋副会長・蟹瀬学部長・上西会長・伊藤幹事

[グローバル経済と日本の行方]  講演:蟹瀬誠一氏 

 蟹瀬誠一氏 (明治大学教授) のプロフィール 

国際ジャーナリスト・キャスター 明治大学国際日本学部教授・学部長      1974年上智大学卒。 

米国AP通信社記者、フランスAFP通信社記者、アメリカの [TIME] 誌特派員を経て、1991 [報道特集] のキャスターに転身。

その後 [スーパーJチャンネル] [スーパーモーニング] などのメインキャスター、文化放送 [蟹瀬誠一、ネクスト] のパーソナリティ、[経済討論バトル頂上決戦] (朝日ニュースター)キャスターを務める。

現在は [賢者の選択] (BS-TBS)メインキャスター、[ぴーかんテレビ] (東海テレビ)レジュラー・コメンテーター。

アコーディアゴルフ取締役。

2004年明治大学文学部教授に就任。2008年から明治大学国際日本学部初代学部長。


開催日時  2月26日(土)12:30

開催場所  東京ビックサイト 会議棟レセプションホール

 1.講演概要

  ・日本人の寿命は今世紀中にも120歳になると言われている。長寿社会の到来、老後に問題・自分の資産を作り上げていく必要がある。

 ・世界経済は構造的に変わってきている。今までのやり方では通らない。違うモノサシで見ていく必要がある。

 ・ヒトには ①事を起こす人  ②おきている事を見ている人  ③何が起きているのか分からない人 の3つのパターンがある。

 ・ヒトは目先を過大評価、中長期的トレンドには過少評価する。

 ・グローバリゼーション・情報化~グローバルにものをとらえる必要がある。SNS、個人の発信する情報、それでコミュニケーションを取る時代となっている。

 ・ヨーロッパは現在不動産バブルの後始末中である。 

 ・日本は今まで円安と輸出にこだわり過ぎた。円高は国が強い事を表している。今の実態からすれば1ドル60円でも不思議ではない。多くの企業の経営者は1ドル80円で採算計算をしている。

 ・日本はかって輸出に80~90%を依存していた。然し今は17%にすぎない。

 ・今の日本には円高問題と政治の混迷がある。信頼できるリーダーがいない。会社は信頼できるリーダーがいなければ倒産する。

 ・リーマンショックは100年の危機と言われたが、これは嘘である。この100年の危機で代表的なものは、1930年の世界大恐慌、そして第二次世界大戦、1970年の石油ショック、があった。世界恐慌は戦争によって経済復活を成し遂げた。

 ・温暖化対策で日本は年間1兆円の税金を投入している。本当に効果があるのかどうか、検証すべきだ、と思っている。

 ・直感力と軸の重要性  ヒトの話は当たらない事が多い。経済学者の話も同様。最終的には自分で決める事が必要である。

 ・今後世界経済は成長を続け、インフレになるのは確実である。世界の人口は2010年 69億人、2050年91~100億人になると予想されている。あらゆるものが不足し、価格が上昇する。

 ・資本主義経済における経済の原動力とは ①人の欲には限度が無い ②楽観主義(マーケットは楽観主義の塊?)③群集心理

 ・現代社会は衣食足りて礼節知らず!

 ・日本のGDPは500兆円、個人消費は300兆円ある。これだけのキャッシュフローがあり、従ってそこにビジネスチャンスがある!

 ・日本は貿易黒字、G8で黒字なのはカナダ、イタリア、フランス。これらの国々は特に技術力を売り物にはしていない。カナダは資源、イタリア・フランスはブランド品で貿易黒字を果たしている。 

 ・日本の水  世界200ケ国の内、水道水で水が飲める国は11ケ国にすぎない。東京都は水事業として水システムで世界に貢献しようとしている。

 ・日本のお金を日本のツールだけで対応しようとしては危ない。インデックス、世界に分散投資すべきである。

 ・4つの資産   ①年金、生命保険   ②貯蓄、株などの金融資産  ③家などの住宅資産  ④文化的資産ヒトが幸せに生きている証として、自分の豊かな人生の構築、健康への投資、これらが全体としてのリスクを小さくする。

 ・The future is now 今何をやっているかでヒトの将来は決まる!

                                             以 上