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最終更新日時: 2020/04/14 04:53 筆者: morita 2020/04/14 04:53
日本航空(JAL)国際線の客室乗務員として30カ国以上を飛び回った経験を生かし、コミュニケーションやビジネスマナー、女性キャリア支援などの講師を務める。グローバル化が進む現代、アイデンティティーこそが国際的な人間関係をつくる根幹と指摘。群馬県についても上毛三山をはじめとする美しい自然が世界に通用する「何もない豊かさ」を秘めると強調する。
私たちが就職活動をした1986年は 男女雇用機会均等法が施行された年 。第1 期生として注目された 。それだけに「女性が活躍できる仕事に」という思いは強かった 。世界中の空港をさっそうと歩く客室乗務員たちの姿に憧れ 、JALを受けようと決めた。
当時のJALは先輩には絶対服従の体育会系。同じことを3回注意されて直らなかったら二度と話してもらえないくらいだった。人気を集めた堀ちえみさん主演のドラマ「スチュワーデス物語」以上の厳しい指導に、みんな機内のトイレで隠れて泣いていた。
*厳しい指導を通じてビジネスやサービスの基本、国際的なコミュニケーションの在り方を学んだ。
先輩は知識も教養も信じられないほど高いレベル。仕事も海外での食事や服装のマナーもすべて学んだ。機内は仕事がやりやすいように先の先まで考え抜かれたルールがあり、機内を往復する時は「三つ何かしてくる」が基本。お客さまに何も言われくても手ぶらで戻れば怒られた。目を見て気持ちを察し、声を掛けるように鍛えられた。
ただ、こびるのではなく、対等な関係でサービスを提供するのが基本。応じられない要望ならきちんと理由を説明する。特に海外のお客さまには自分の考えをしっかりと持ち、自己主張する大切さを学んだ。
今後、さらにグローバル化が進み 、日本国内も人口減少で外国人比率が増える 。自分のアイデンティティーを持つことはさらに重要になる 。そうしないと世界とは戦えないと思う。
(聞き手・西山健太郎、撮影・大橋周平)