最終更新日時 2022-12-15 16:44:38

2014年新春メッセージ⑨-脚本家 吉田紀子 

11月忘年例会講師 吉田紀子さん

11月忘年例会講師 吉田紀子さん

新年あけましておめでとうございます。

昨年は、縁あって紫明クラブの例会で講演をさせていただきました。
会場にいた皆さんは、ほとんどが中高年の男性。世の中で一番テレビドラマを見ない層の方々です。私の脚本の話などにどれ位興味を持って下さるか、心配だったのですが、講演後のパーティで沢山声をかけていただき、やっぱり明治のOBは明るく気さくで優しいなあと……改めて、学生時代の明治の雰囲気を思い出しました。
そう、明治の良さは、気さくさなのではないかと思います。

講演でもお話ししたのですが、脚本家の仕事は、家内制手工業のようなもの。大した資本金がいるわけでもなく、設備投資も経費もほとんどかからず、スタッフがいるわけでもありません。ただただ注文を受けた仕事を、コツコツとひとりでこなし、気がつくと二十年以上も続けていました。自分でもなぜこんなに続いているのか不思議なのですが、もしかしたら、それは、その規模の小ささ、身の丈に合った仕事を、発注者の希望に応え、続けてきたことにあるのかもしれません。

流行にのっかったり、自分を大きく見せようと背伸びしたり、無理をしても、虚勢はすぐにはがれてしまうもの。それより、自分の中のベストを尽くすことが、仕事を長く続けるコツかも知れません。偉そうなことを書きましたが、自分にもそう言い聞かせながら、今年も地道に仕事しようかと思います。

またどこかで、お会い出来る日を楽しみに。
今年も皆さん良い年でありますよう。

                      2014年1月     吉田紀子

 

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